公益財団法人日本文学振興会が贈呈する各賞の紹介です
文藝春秋の創業者・菊池寛(明治21年~昭和23年)が、友人である芥川龍之介(明治25年~昭和2年)の名を記念し、直木賞と同時に昭和10年に制定しました。雑誌(同人雑誌を含む)に発表された、新進作家による純文学の中・短編作品のなかから、最も優秀な作品に贈られる賞です(公募方式ではありません)。正賞は懐中時計、副賞は100万円。授賞は年2回で、上半期(前年12月から5月までに発表されたもの)の選考会は7月中旬に行われ、受賞作は「文藝春秋」9月号に全文が掲載されます。下半期(6月から11月までに発表されたもの)の選考会は翌年1月中旬に行われ、「文藝春秋」3月号に全文が掲載されます。現在の選考委員は、小川洋子・奥泉光・川上弘美・川上未映子・島田雅彦・平野啓一郎・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一の各氏です。
文藝春秋の創業者・菊池寛(明治21年~昭和23年)が、友人である直木三十五(明治24年~昭和9年)の名を記念し、芥川賞と同時に昭和10年に制定しました。新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)のなかから、最も優秀な作品に贈られる賞です(公募方式ではありません)。正賞は懐中時計、副賞は100万円。授賞は年2回で、上半期(前年12月から5月までに発表されたもの)の選考会は7月中旬に行われ、受賞作は「オール讀物」9・10月合併号に一部掲載されます。下半期(6月から11月までに発表されたもの)の選考会は翌年1月中旬に行われ、「オール讀物」3・4月合併号に一部掲載されます。現在の選考委員は、浅田次郎・角田光代・京極夏彦・桐野夏生・髙村薫・辻村深月・林真理子・三浦しをん・宮部みゆきの各氏です。
文藝春秋の創業者・菊池寛(明治21年~昭和23年)が日本文化の各方面に遺した功績を記念するための賞で、昭和28年から現在の形になりました。文学、映画・演劇、新聞、放送、出版、その他文化活動一般において、前年9月から8月までの1年間に、最も清新かつ創造的な業績をあげた人・団体、もしくは永年に亘り多大な貢献をした人・団体に贈られます。正賞は置時計、副賞は100万円。選考顧問会が毎年10月初旬に開かれ、受賞者・団体は「文藝春秋」12月号で発表されます。現在の選考顧問は、阿川佐和子・池上彰・保阪正康・養老孟司の各氏です。
戦前から戦後にかけて活躍したジャーナリスト・大宅壮一氏(明治33年~昭和45年)の半世紀にわたるマスコミ活動を記念し、昭和45年に制定されました。ノンフィクション分野における“芥川賞・直木賞”を目指すもので、すぐれた作品を広く世に紹介することを目的としています。正賞は100万円、および副賞賞品。個人の筆者(共著を含む)によるルポルタ-ジュ・内幕もの・旅行記・伝記・戦記・ドキュメンタリ-等のノンフィクション作品全般を対象とし、1月1日~12月末までに刊行された単行本などが対象です。5月中旬に選考委員会が行われ、受賞作品は「文藝春秋」7月号で発表されます。現在の選考委員は石井妙子・梯久美子・後藤正治・佐藤優・森健の各氏です。
推理小説から時代・歴史小説まで幅広いジャンルの小説で時代を画した松本清張氏(明治42年~平成4年)の業績を記念した、公募の長編小説賞です。対象は、ジャンルを問わぬ良質の長編エンターテインメント小説です。既成の枠組みにとらわれない、新鮮で生き生きとした作品を期待しています。